SharePoint及びOneDrive for Businessへの移行

「現在使用しているNASが壊れたので入替をしたい」
※NAS:ネットワーク接続できるハードディスクのこと。ネットワークを介してファイルを共有できる。

このようなご相談を受けました。
幸いバックアップをしっかりと取ってある環境でしたので新しくNASを購入し環境設定とデータ移行をすれば済むご依頼だったのですが、現在のNASの利用状況をよく踏まえて以下のようなご提案を致しました。

【現状】
・共有ファイル意外にも各個人がPCのトラブルに備えてNASにファイルを保存している。
・個人用のファイルは誰でもアクセス出来る。(アクセス権限がされていない)
・ご依頼主様はグループウェアとしてMicrosoft 365を使用している。
・Teamsを利用して部署内ではすでにSharePointでファイル共有がされている。
・現在運用している業務システムの動作に関連するファイルはNASでは管理していない。
・新たにNASを購入すると機材代と設定費で20万円費用がかかる。

【ご提案】
・NASは購入せずオンプレでのファイル共有をやめる。
・Microsoft 365のSharepointでファイルを共有する運用に変更する。
・共有しなくてもよい個人のファイルはOneDirve for Businessで管理する。

【成果】
・既にある仕組みを有効活用し、コストダウンに成功。
・共有の権限の設定とMicrosoftの強固な情報セキュリティ機能でセキュリティの向上を実現。
・移行時にファイルの棚卸しを同時進行していただいたため、必要なファイルが明確になった。

さらに一歩踏み込んで、以前のNASと同様の操作感にするための手順を施します。
まずOneDriveを各PCにインストール。その後SharePointの共有フォルダをOneDriveに追加しエクスプローラでファイル操作ができるようにしました。

もちろんデータのバックアップも行います。サードパーティ製のSharePointバックアップツールは多く存在しますがやはり高価なのでPowerAutomateで代用します。今のところこの方法で全く問題がありません。定時刻にバックアップが作成されるようシナリオを作成致しました。
※SharePointは標準でファイルの復元機能が備わっていますが、ファイル数によって復元にかなりの時間を要するためこちらの手法を採用しました。

こちらのNASはグループウェア導入前に社内でファイルを共有する目的で導入したそうです。
あれから月日は流れMicrosoft 365というグループウェアも導入し、同じような機能も持つソリューションは2つも不要であるという結論になりました。
その結果コスト削減とセキュリティの向上が実現致しました。

「今までそうやって来たから…」だけで終わらさず、現状を活かして未来へつなげるよいご提案が出来たと思っております。

クライアント ネット通販業 K様
ご依頼内容 SharePoint及びOneDrive for Businessへの移行
ストレージ環境 SharePoint Online / OneDrive for Business
バックアップ環境 Power Automate
エリア 新潟県燕市